ささいな疑問にっき

歌詞の考察・言葉の意味解説など。

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『全羅監督』名言・名シーンと感想

ネトフリで配信されているオリジナルドラマ『全裸監督』の中で個人的に心に残った名言・名シーンを紹介します。

名言・名シーン

小野「一瞬 やる気になったろ? これがセールストークの基本だ」

 

村西「え?」

 

小野「褒めて口説くんだよ 相手を」

 

「いいか? 相手は全員上玉の女だと思え」

 

「まずは…褒めて 褒めて 褒めて 褒めて 褒めて 褒めて__心を開かせろ」

 

「そして パックリと開いたそこに 最高の口説き文句を情熱的に突き刺す!」

 

村西「突き刺す」

 

小野「そうだ」

 

「女をイカせるつもりでやれ なるべく丁寧な言葉でな」

 

「これがセールストークのコツだ」

 

引用:シーズン1 1話『裏の世界』12:01

 

トシ「あんた この世界に入る覚悟はあんのかよ」

 

村西「売りたいんだ 人間の性欲を」

 

引用:シーズン1 1話『裏の世界』41:15

 

川田「ずっと待ってました あなたのような人を」

 

引用:シーズン1 2話『無修正』26:23

感想

『全裸監督』をシーズン2まで見終えてみて、シーズン1の頃思っていたのと印象が変わりました。

 

シーズン1までは、元落ちこぼれセールスマンだった主人公がアダルト業界に転身。持ち前のセールストークと知恵を使ってのし上がっていくといった、とても熱い話だなと思っていました。でも違いました。

 

シーズン2では、とてもシビアな描写がきちんと描かれており「だよなぁ そんなに甘くないよなぁ…」といった、暗い気持ちになっていました。

 

自分はアニメや漫画が好きでよく見るのですが、その中ではピンチになったら仲間が助けに現れて一発逆転といった展開が多く、そのまま助けも現れず主人公がどん底に落ちていくといった風にはならないことがほとんどです(もちろん個人がどういった作品が好きかにもよると思います)。

 

しかし、この『全裸監督』ではそんな助けも現れず、狂い始めた歯車が逆転することはなく、主人公がひたすらどん底に落ちていく過程が丁寧に描かれています。

 

それを見てなんというか現実の厳しさといったものを突きつけられた気がしました。

 

正直見ていて辛かったので、人によってはシーズン1だけ見るというのもありかもしれない。と思うくらいシビアでした。

 

そんな感じで、シーズン2ではシーズン1にはあまり見られなかった人間の暗黒面みたいな物が色濃く描かれていて、とても考えさせられました。
『闇金ウシジマくん』を思い出しました。

 

肝心のストーリーの方ですが、ストーリーは抜群に面白いです。自分はそんなにたくさんのドラマを見てきたわけではないですが、今まで見たドラマの中で一番面白いといっても過言ではないくらい(ちょっと大げさかもしれませんが)、でもそれくらい完成度が高いな…と思いました。正直最初は、「有名な作品だし、試しに1話見てみっか」くらいの軽い気持ちで見始めたのですが、見だしたら止まらなくなってしまい、1シーズンあたり約8時間はある作品を3日で見終わっていました。飽き性の自分にしては珍しいです。
それくらいストーリーは面白かったです。
もし、これを読んでいる方で、まだ本編を見たことがないという方がいましたら、一度は見てみる価値がある作品だと思います。

『地獄楽』感想 名言・名シーンなど

漫画『地獄楽』を読み終えました。

 

久々に良い作品に出会えたと思えた漫画でした。

 

面白いと思った点は以下です。

 

①きれいな終わり方で読後感が良い
②泣けるシーンが結構あった
③それぞれのキャラのコンビが魅力的で好き
④えぇ!?どうなるの!!とワクワクドキドキする展開が多い

 

順番に見ていきます。

きれいな終わり方で読後感が良い

「終わりよければすべてよし」という言葉がありますが、読後感の良い作品は良いですね。この『地獄楽』も全巻読み終わったあと、しばらく余韻に浸ってぼーっとしていました。

 

以下最終巻から気に入った一節を引用。

 

彼らが気になるかい?

どんな絵巻物にも終わり時がある

鬼ヶ島から帰った桃太郎のその後が描かれないのは退屈だからじゃない

野暮だからさ

俺達も同じ

偶(たま)さか物語の舞台が皆一緒だっただけ

引用:賀来ゆうじ『地獄楽 13』集英社

泣けるシーンが結構あった

涙をポタポタボロボロと流したくらい泣けたシーンが2回ほどありました。
読む前はまさかこんなにも泣く漫画だとは思ってませんでした。
仲間のキャラが死んでしまったり、仲間を救うために自分の身を捧げるといったシーンは他のバトル漫画でも、割とよくある展開かと思いますが、『地獄楽』の場合、演出やストーリー展開が上手いのか感情移入して涙してましたね。

それぞれのキャラのコンビが魅力的で好き

『地獄楽』では、死罪人と処刑執行人が2人で1ペアとなって、得体の知れない奇怪な化け物がうろつく島におもむくことになるのですが、このそれぞれのコンビがいい味出してるなと思いました。

 

自分が特に好きなコンビを一つあげるとすると、民谷巌鉄斎(がんてつさい)と付知(ふち)のコンビです。

 

巌鉄斎は、このおっさんいいキャラしてるなと思いました。
キャラが立っていますし、言葉通りの不老不死には興味はなく、天下に轟く偉業を成し、自分の名が伝説となって語り継がれるのが目標だと言っていますし(4巻参照)、本人もぶれないのがいいですね。

 

付知くんも自分の専門である解剖学を誇りに思っており(1巻参照)、少々変人なところもあるが、仲間思いで真っ直ぐな心の持ち主なのがよいですね。

 

以下好きなシーンを引用。

  

付知「仲間…ではないけど そのようなものだと思ってますよ 僕は」

 

巌鉄斎「処刑人だろ?いいのかよ それで」

 

付知「貴方だって面倒見いいでしょ 桐馬の事とか 」

 

「立場は弁えていますし 犯した罪があるならばそれを肯定する気もない」

 

「でも触れてしまった 
処刑人も人間です 深くわれば情も湧く」

 

「本音は全員での生還を願っているなんて 
これっきり二度と言いません」

引用:賀来ゆうじ『地獄楽 8』集英社

 

あとは十禾(じっか)というキャラクターも印象に残っています。

 

彼は一応、処刑人(罪人を裁く側)なのですが、掴みどころのない性格で悪いことをたくらんで罪人と共謀しようとしてるかと思えば、なんだかんだで面倒見がよくて全くの悪人というわけでもない。
剣の腕も一流で、頭もキレるし、要領がいいなと思いました。

えぇ!?どうなるの!!とワクワクドキドキする展開が多い

特に単行本1巻に収録されている第6話の終わり頃の異様な雰囲気と絶望感、ワクワク感はすごかったです。

 

あと物語全体の終盤のどんどん強敵が現れて、状況がめちゃくちゃ混沌とした状態となっている時の、ええ…ハッピーエンドな未来が全く見えないんですけど…となるくらいの絶望感とこれからどうなっちゃうんだろう…というワクワク感もすごかったです。

終わりに

面白かったので作者さんの別の作品も読もうかな。最近、ジャンプ本誌で新連載が始まりましたね。
あと『地獄楽』のアニメ化も決定しているので楽しみです。

『お探し物は図書室まで』名言集

『お探し物は図書室まで』(著:青山美智子)の名言・名シーンをまとめました。

あらすじ

お探し物は、本ですか? 仕事ですか? 人生ですか?不愛想だけど聞き上手な司書さんが本と付録であなたを後押しします。

引用:お探し物は図書室まで|一般書|小説・文芸|本を探す|ポプラ社

 

独特な雰囲気のあるベテラン司書さんが、意外な選書で悩める人たちの背中を押してくれるお話です。

 

読み終わったあとは、自分もなにかやってみようという気持ちになれました。

 

登場人物は婦人服販売員、家具メーカー経理部、元雑誌編集者、ニート、定年退職と幅広く、年代も21歳〜65歳と幅広いです。


どんな人が読んでも何かしら得られるものがありそうな本だなと思いました。

心に残った言葉やシーン

職業イコール、その人を表すキャラクターみたいなもの

彼氏ができた、と沙耶からラインがきたので「どんな人?」と訊いたら、「医者」とだけ返ってきた。
 私は「どんな人」なのかを質問したのに、性格や外見をすっ飛ばして、職業。

引用:青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)p4

でも、それはつまり、その人を語るのに手っ取り早くわかりやすいってことなんだと思う。職業イコール、その人を表すキャラクターみたいなもの。たしかに私も、医者と言われて、ちょっとわかったような気になる。ステレオタイプな、あるいはごく個人的なイメージだけで。

引用:青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)p4

「職業イコール、その人を表すキャラクター」


たしかにわかるなぁと思いました。

 

自分も職業から、その人のイメージを想像してる節があるなと思いました。

 

例えば、自分の場合、プログラマーといえばちょっと知的なイメージがあるし、作家といえば頭がいいというようなイメージを持つことがあります。

 

その人の職業を聞くだけで、その人のことをちょっとわかった気になるというのは共感できた言葉でした。

今の自分にできることを今やる

そこで一度区切ると、桐山くんは静かに言った。
「何が起きるかわからない世の中で、今の自分にできることを今やってるんだ」
私じゃなく、自分に話しかけるように。 
引用:青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)p40

これなら私にもやれるかもしれない。
そうだ、今の自分にできることを今やる。それでいい。

引用:青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)p46

「今の自分にできることを今やる。」


あれもやらなきゃ、これもやらなきゃと焦っている時に「そうだ、今の自分にできることを今やろう。これでいい」とふっと自分の肩の力を抜いて前に進むことができる言葉だなと思いました。

組織に属しているかぎり煩わしい人間関係がちゃんとあるのだと、僕はもう知っている

人づきあいが下手だから、営業部じゃなく希望通り経理部に配属されたのはラッキーだった。でもどこにいたって、組織に属しているかぎり煩わしい人間関係がちゃんとあるのだと、僕はもう知っている。

引用:青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)p67~68

「組織に属しているかぎり煩わしい人間関係がちゃんとある」


当たり前といえばそうですが、コミニュケーションが苦手で人間関係が下手な自分にとってとても共感できた言葉でした。

世界は、信用で回ってる

「ねえ、諒ちゃん。世界は何で回ってると思う?」

引用:青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)p116

「私はね、信用だと思ってる」
「……………信用」
「そうよ。銀行からお金を借りるのも、仕事を依頼するのも受けるのも、友達との約束も、レストランでご飯を食べるのも、双方の信用で成り立ってるのよ」

引用:青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)p116

最近見た「C」という経済系のアニメでも似たようなセリフが出てきたなと思い出しました。

書物そのものに力があるというよりは、あなたがそういう読み方をしたっていう、そこに価値があるんだよ

「ええ。私も変容しようって思えました。この本のおかげで」
小町さんは、にっ、と笑った。
「どんな本もそうだけど、書物そのものに力があるというよりは、あなたがそういう読み方をしたっていう、そこに価値があるんだよ」

引用:青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)p165

たしかに、同じ本を読んでも人によって感想や解釈が違ったりするよなあと思いました。

村上春樹がデビューしたのは三十歳だ。二十代はそれをずっと励みにしてた

「…………征太郎は、自分の小説が認められないまま年をとっていくことに、不安になったりしないのか」

引用:青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)p206

「なくもないけど、村上春樹がデビューしたのは三十歳だ。二十代はそれをずっと励みにしてた」
「へえ」
「でも、それも過ぎちゃいそうだからあわてて次を探した。浅田次郎がデビューしたのは四十歳だ」

引用:青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)p206

作家としてなかなかデビューできなくても、自分より上の年齢でデビューした作家を探して、そこを目標に頑張るという前向きさが良いなと思いました。

ただ、心が動いたら、それだけでトライする理由になると思うんです

「でも、何かを始めるときにはそれが後から役に立つかどうかなんて、考えたことないですよ。ただ、心が動いたら、それだけでトライする理由になると思うんです」

引用:青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)p283

自分の場合、何かを新しく始めようという時に、結局それって何の役に立つんだろう…とよく考えがちです。
心が動いたら、とりあえずやってみて、それが後から思いもよらない形で役に立ったりするというのは素敵だなと思いました。

さいごに

本書は5つの短編で構成されていて、それぞれ違う人物が主人公なのですが、一つ一つが独立している訳ではなく同じ街の中での話で、登場人物同士の繋がりがあるのが面白いなと思いました。

 

例えば、二章に出てくる海老川さんという人物が五章ではまた違う形で登場しています。読みすすめればすすめるほど、短編同士がつながっていき理解が深まっていくといような感じです。

『ダンダダン』名言・名シーンまとめ

『ダンダダン』の名言・名シーンをまとめました。

オッパイ吸わせてやるからよお イチモツしゃぶらせろ

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引用:龍幸伸『ダンダダン』第1話

オカルンとターボババアが初めて遭遇したシーンでターボババアが出会いざまに放った一言。


恐怖演出と相まって、非常にインパクトのあるセリフです。

 

このセリフは後の伏線にもなっているという…。

高倉健です

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引用:龍幸伸『ダンダダン』第1話

以下のようなシーンで登場します。

 

セルポ星人との死闘をなんとか切り抜けた綾瀬桃とオカルン。

 

綾瀬「ねぇ そういえば名前なんだっけ
ウチ名前覚えるの苦手でさ」

 

オカルン「え…ああ」

 

「高倉健です」

 

序盤に出てきた綾瀬さんが高倉健みたいな男が好きという伏線。
そして、オカルンの放った高倉健と同じセリフ「ジブン 不器用なんで…」。
からのまさかのオカルン本名が「高倉健」だったという綾瀬さんにとって衝撃の事実。

 

この次のページの見開きで少し顔を赤らめてぼう然とした綾瀬さんが描かれています。

 

綾瀬さんの驚きが伝わってきて好きなシーンです。

てめえは乗っちまったんだぜ 負けのレールによお

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引用:龍幸伸『ダンダダン』第7話

地縛霊の蟹と合体したターボババアを倒すときに、綾瀬さんが放ったセリフ。

 

台詞回しがかっこよくて好きです。

タマが無い

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引用:龍幸伸『ダンダダン』第9話

ターボババアから取り戻したはずの゛タマ゛がないことに気づいたときのオカルンのセリフ。

 

綾瀬さんとのキュンキュンしたラブコメ展開からの、まさかの再び ゛タマ゛消失。

 

男の急所(イチモツ)ロストアゲイン___…という煽り文句も面白くて好きです。

てめえモモちゃん殴ったな ゆるさねぇぜ

「てめえモモちゃん殴ったな ゆるさねぇぜ」

引用:龍幸伸『ダンダダン』第41話

覚醒オカルンのセリフ。

 

このシーンはめっちゃ激アツで感動しました。

あと構図もすごい。作者さんよくこんなダイナミックな構図を思いつくなぁと思いました。

【ダンダダン】 パロディ・元ネタまとめ

漫画『ダンダダン』に登場するパロディ・元ネタをまとめました。

第1話「♪トゥシャッ シャイボ〜イ♪」

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引用:龍幸伸『ダンダダン』第1話

♪トゥシャッ
シャイボ〜イ♪

♪この瞬間
に〜♪

 

引用:龍幸伸『ダンダダン』第1話

 

オカルンと綾瀬桃の出会いのシーンで、宇宙人否定派の綾瀬桃と、幽霊否定派のオカルンが、お互いに宇宙人と幽霊の存在を証明するため勝負をすることになります。
負けた方はパシリになるという条件です。

 

その流れで、ネットで絶対出ると有名な心霊スポットに向かうことになったオカルンが、怖さを紛らわすために、大声で歌うという場面です。

 

元ネタは歌手、観月ありさの「TOO SHY SHY BOY!」という曲。

 

作詞・作曲を手掛けたのは、1990年代に数々のヒット曲を打ち立て一躍有名になった小室哲哉氏。

第20話「チキチータ〜 ユメナイカ〜」

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引用:龍幸伸『ダンダダン』第20話

チキチータ〜
ユメナイカ〜

チキチータ〜
ショウマイ
チョッチキ
フォ〜ユ〜

 

引用:龍幸伸『ダンダダン』第20話

 

セルボ星人の手下が主人公達に襲ってくる時に発していたセリフです。

 

元ネタは、スウェーデンの音楽グループABBA(アバ)の「チキチータ」という曲。

 

ABBAは、1970年代〜1980年頃にかけて大ヒットした音楽グループです。

「チキチータ」はドラマの主題歌にもなりました。

第22話「24時間戦えますか」

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引用:龍幸伸『ダンダダン』第22話
にじゅ〜
よじかん
 
たたかーえ
まっすーか
 
ビジネス
まーん
 
引用:龍幸伸『ダンダダン』第22話
セルボ星人の手下「ギグワーカー」が、セルボ星人に注射のようなものを刺され強制的に覚醒させられた時に発していたセリフです。
 
「24時間、戦えますか」。元ネタは1988年に放送されたリゲインという栄養ドリンクのCMです。
 
CMソングの歌詞「24時間タタカエマスカ」が翌年の1989年の流行語大賞の銅賞に選ばるほどのヒット曲となりました。*1
 
今聞くと、ブラック企業のようですが、当時はバブル全盛の時代ということもあり、人々の間で人気を博しました。
第29話「止まれ スカタン野郎!!」

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引用:龍幸伸『ダンダダン』第29話

突然、人体模型が疾走してきた時に綾瀬さんが言ったセリフです。

 

元ネタは北道正幸先生のギャグ漫画「スカタン野郎」「スカタン天国」に登場する人体模型の定吉(さだきち)だと言われています。

 

北道正幸先生本人も自身のTwitterにてツイートしていました。

第36話「ぢぇにふあ!! ろぺす 穴根打(アナコンダ)」

「ぢぇにふあ!! ろぺす 穴根打(アナコンダ)」

引用:龍幸伸『ダンダダン』第36話

 

通称:鬼頭家の最強ババアが、戦闘シーンで発していたセリフ。

 

元ネタは1997年公開のパニックホラー映画『アナコンダ』だと言われています。

 

この映画の主演を務めたのが、女優のジェニファー・ロペスです。

 

映画に登場するアナコンダは、巨大な人食い蛇として描かれています。

 

この映画はシリーズ化していて、現在『アナコンダ4』まで作られています。

 

『アナコンダ(1997)』の予告編を貼っておくので興味のある方はどうぞ。(英語ですが、雰囲気はつかめます。)

youtu.be

『本と鍵の季節』感想「友よ知るなかれ」がめちゃ面白かった

※ネタバレ注意
 
米澤穂信「本と鍵の季節」を読み終えたので感想を書いていきます。
アニメ版の「氷菓」を見ていたので、著者の名前は知っていましたが、実際に本を読むのは初めてでした。

あらすじ

堀川次郎、高校二年で図書委員。不人気な図書室で同じ委員会の松倉詩門と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、本には縁がなさそうだったが、話してみると快活でよく笑い、ほどよく皮肉屋のいいやつだ。彼と付き合うようになってから、なぜかおかしなことに関わることが増えた。開かずの金庫、テスト問題の窃盗、亡くなった先輩が読んだ最後の本──青春図書室ミステリー開幕!!

引用:本と鍵の季節/米澤 穂信 | 集英社の本 公式

 

主人公の堀川次郎と、その友人で同じ図書委員の松倉詩門による日常系ミステリーです。

面白いと思った点

面白いと思った点は以下です。
 
・登場人物の雰囲気が氷菓っぽい
・考えさせられる話があった
・最後の2作が続き物になっていてめちゃ面白かった
 
順番に見ていきます。
登場人物の雰囲気が氷菓っぽい
読んでいて、登場人物の雰囲気が氷菓と似ているなと思いました。まぁ、同じ作者なので当たり前といえばそうなんですが。
 
本作品の中心となる登場人物は2人いて、主人公の堀川次郎と、その友人の松倉詩門です。
二人とも、あまり勉強熱心ではないけど、学校の成績はそこそこ良いといったタイプです。
作中の二人の会話を読んでいても、二人の頭の回転の速さがわかります。
 
これは完全なる私事ですが、自分は中高時代、勉強もせず、成績も悪かったので、そんな作中の二人に少々嫉妬心を覚えましたw
あまり勉強しなくても、成績がそこそこ良い(実際にいるのかはわかりませんが)というは憧れます。
 
話を戻します。
本作の登場人物の中で主人公格のふたり以外で、結構好きだなと思ったキャラは植田登(うえだのぼる)というキャラです。
 
以下の描写が気に入りました。
 
図書室にはもう一人いる。植田登、一年生の図書委員だ。レンズの小さな眼鏡をかけていて、委員会のどんな雑用でもにこにこと笑ってこなすが、反面やけに押しが強いところもある。その植田がいつもの笑顔で、しかしあきれ声を上げた。
「先輩たち、いつもそんな下らないことを言いながら作業してるんですか」
引用:米澤穂信『本と鍵の季節』(集英社文庫)p124

 

「どんな雑用でもにこにこと笑ってこなすが、反面やけに押しが強いところもある。」という設定が魅力的だなと思いました。
考えさせられる話があった
本作の中に「ない本」という短編があります。
簡単にあらすじを説明すると、
ある日、主人公は「死んだ同級生の最後に読んでいた本を探してほしい」という依頼を持ちかけられる。
そして、その本を探すことになるのだが…。
という感じです。
 
このお話は、普通のミステリーとはちょっと違った視点の心理が描かれていて、新たな気づきを得られた短編でした。
 
いわゆるミステリー小説では、探偵がその優れた頭脳と推理力を駆使して、トリックをあばいていく過程が描かれる訳ですが、
事件を起こした悪い犯人をあばくといった、探偵側の視点で描かれていることが多いです。
そのすぐれた推理の負の側面はあまり描かれていません。
 
この作品では、そんな推理の負の側面が描かれていて、なんでも推理して真実を明るみにするというのは、良い事ばかりでもないんだなと思いました。
ある人にとっては、知られたくないこともあるだろうし。
まあ、推理で導き出された答えが必ずしも真実であるとは限りませんが。
最後の2作が続き物になっていてめちゃ面白かった
本作は、一つ一つの話は短編だけど、時間軸はつながっているといった連作短篇集という形式をとっています。
 
最後の2作も短編かと思っていたら「昔話を聞かせておくれよ」と「友よ知るなかれ」が続き物なっていました。
「昔話を聞かせておくれよ」がいい感じに終わったので、読んでいて、まさかの前回の続き!?みたいな驚きがあってテンションが上がりました。
 
本作で一番面白かった話をあげよと言われたら、迷わずこの最後の2作を選ぶというくらい、最後の2作は面白かったです。
 
特に印象に残っているシーンは以下です。
 
「そんな弱みを誰が見せるか。植田を憶えているだろう。兄貴がちょっとやんちゃなだけで、あの一年生が呼び出されて横瀬になにを言われたか。そして横瀬が難癖をつけているとき、職員室で誰かひとりでも植田をかばったと思うのか。弱みってのはそんなもんだ。あのときはちょいと意地の悪いことも言ったが、俺はあいつに同情してる。弱み一つで世界は変わる。そうだな、お前には、親父の教えを一つだけ教えてやってもいい」
米澤穂信『本と鍵の季節』(集英社文庫)p345
松倉は指を一本立て、囁く。
「やばいときこそ、いいシャツを着るんだ。わかるか?」
……わからない。いまの僕には。
だけど、松倉詩門がいつも自身ありげにふるまう理由は、なんとなくわかった気がした。
米澤穂信『本と鍵の季節』(集英社文庫)p345
 
゛弱み一つで世界は変わる。そうだな、お前には親父の教えを一つだけ教えてやってもいい゛
 
何かの名シーン的な雰囲気のある言い回しでかっこよくて好きです。
 
他には以下のやり取りも好きです。
 
「本が絡むとデリカシーがあるな」
「本が絡まないとデリカシーがないように聞こえるぞ」
「裏は必ずしも真ならずってな。どれどれ」
米澤穂信『本と鍵の季節』(集英社文庫)p300

 

論理学の知識がうまく使われていて面白いなと思いました。

さいごに

面白かったので、著者の別の作品も読んでみたいと思いました。さしあたって、本書の解説に出てきた『小市民シリーズ』が気になってます。
あと、本作の物語の中に出てきた松本清張の推理小説「ゼロの焦点」も気になりました。

【FFmpeg】動画を切り出す方法

FFmpegを使って動画の切り出しを行うには、以下のコマンドを実行します。

 

ffmpeg -ss 00:00:00 -t 00:00:00 -i 切り出す動画ファイルのパス -vcodec copy -acodec copy 出力する動画ファイルのパス

 

2時間の動画のうち、9:50から5分間だけ切り出したい場合。

 

ffmpeg -ss 00:09:50 -t 00:05:00 -i Desktop\テスト\test.mp4 -vcodec copy -acodec copy Desktop\テスト\test.mp4

【Ubuntu】画像編集ソフト「GIMP」のインストール方法

UbuntuにLinux対応の画像編集ソフト「GIMP」をインストールしたのでやり方を書いていきます。

環境

Ubuntu 20.04.2 LTS

「Flatpak」をインストール

まず前準備として「Flatpak」をインストールします。
 
以下のコマンドを実行。
 
$ sudo apt install flatpak

リポジトリ追加

次にFlathubリポジトリを追加。
 
$ flatpak remote-add --if-not-exists flathub https://flathub.org/repo/flathub.flatpakrepo

用語解説

なにやら初めて聞く言葉がいろいろ出てきたので意味をまとめておきます。
リポジトリとは
リポジトリについては以下の解説が参考になりました。
 
リポジトリとは、Linuxが必要なアプリケーションを見つけ出せるようにインターネット上のどこのサーバーにアプリケーションが格納されているかを記載したファイルのことです。
 
要するにリポジトリを追加してあげることで、Linuxがアプリケーションを見つけ出せるようになるということですね。
 Flatpakとは
FlatpakとはLinuxにアプリをインストールするための仕組みの1つです。
 
同じようなものとして「Snap」があります。
 
そしてFlatpakで配布されているアプリは「Flathub」からインストールすることができます。
app storeみたいな感じです。

インストール手順の続き

それでは、インストール手順に話を戻します。
 
リポジトリを追加したら、以下のコマンドでGIMPをインストールできます。
 
flatpak install flathub org.gimp.GIMP
 
Installation complete.と表示されたら完了です。

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GIMPと一緒に以下のようなものもインストールされました。
 
org.freedesktop.Platform.GL.default
org.freedesktop.Platform.openh264
org.gnome.Platform.Locale
org.gtk.Gtk3theme.Yaru
org.gnome.Platform
 
これらは、ランタイムといってGIMPを動作させるのに必要なものらしいです。